GIMER-STICK

エポキシのブログ

いろいろ見聞きした失敗のはなし-1(異種塗料の塗り重ねのこと)

「プランターの防水コーティングとしてエポキシを塗ったが、数ヶ月でエポキシ層が濁って消えてしまった。なぜか?」

というような質問がありました。
「数ヶ月でエポキシ層が消えた」というようなことは、私も今まで聞いたことがないので見当がつきません。
さらに詳しく聞いてみると、エポキシを塗る前にワトコオイルを塗ったということです。その後2日ほど置いた後でエポキシを塗ったということです。

これが原因なのは間違いないと思います。

ワトコオイルを調べてみると、成分は亜麻仁油、ミネラルスピリッツ、乾燥助剤などとなっていました。

亜麻仁油(あまにゆ)は、植物性の乾性油です。英語ではリンシードオイルといいます。油絵の具の溶き油としても使われます。空気中の酸素と重合、酸化して乾燥します。乾燥は非常に遅いです。
私はワトコオイルは使ったことはありませんが亜麻仁油はよく使います。木製品のオイル仕上げなどに使います。乾燥が非常に遅いのが難点です。何日経ってもべとべとします。
質問のように2日経った時点ではまだ乾燥していないでしょう。これがエポキシに悪影響を与えたのでしょう。

塗装の基本として、塗装面は油、汚れ、ワックスなどを取り除いておく必要があります。このケースのように油を塗ってはダメです。

ミネラルスピリッツは揮発性有機溶剤です。塗料用シンナーに近いものです。これは短時間で揮発するので、揮発した後ならエポキシに悪影響を与える可能性はないでしょう。質問のように2日経った時点ではほぼ揮発しているはずなのでこれの影響はないと思います。

乾燥助剤については具体的には不明です。このような微量な添加剤などもエポキシに悪影響を与える可能性がもあります。

注意することをまとめておきましょう。

こちらも参照してください。
異種の塗料を塗り重ねることはリスクがあるというはなしです。
「適合性について(メーカーのブログより)」