GIMER-STICK

エポキシのブログ

システムスリーの塗装ガイド

追記(2022年4月):
2022頃から「WR-LPU」は「ペナントトップサイドペイント」にマイナーチェンジしています。
塗装に関する資料も更新されています。
「ペナントトップサイドペイント」については以下のページをご覧ください。
「システムスリー プライマー&ペイントアプリケーションガイド」

システムスリーのサイトにある資料を訳してみました。

塗装に関する資料です。
「シルバーチップヨットプライマー」と「WR-LPUトップコート」についての詳しいガイドです。
ただ、当店(ヒロウッデンカヌーショップ)では「シルバーチップヨットプライマー」は取り扱っておりません。また、「WR-LPUトップコート」についても取り扱っているのはクリヤーつやありとクリヤーサテン、オルカスホワイト3種2種のみです。(2016年現在)

WR-LPU

下の囲みの中の文は、メーカー(システムスリー)の資料を私が勝手に訳してみたものです。
これについての問い合わせには私はお答えできませんのであしからず。
私は英語はあまり得意ではありません。上手な訳ではありません。
間違いがあったら指摘してください。

原文はこちら→原文(英語)

システムスリー(メーカー)のサイトはこちら→http://www.systemthree.com/

WR-LPUの販売はこちら

- システムスリー塗装ガイド -

●はじめに

システムスリーは、性能を犠牲にすることなく、環境にやさしいマリン用トップコートとプライマーを製造しています。これらは希釈も洗浄も水で行うことができるので、溶剤型のものより危険性が低く、またコストも低いです。また、これらは可燃性が無いので、溶剤型の塗料が使えない場所でも使用することができます。硬化すると耐水性および耐化学薬品性にすぐれ、ボートなど様々なものを太陽光線や風雨から守ります。プライマーは耐腐食性にすぐれ、また研磨しやすい特徴があります。トップコートは紫外線吸収剤を含んでおりすぐれた耐久性を持っています。システムスリーの塗料は水で薄めることができますが、建築用のラテックスペンキなどの塗装とは全く異なります。未経験者でも、少し練習すればプロの仕事のような素晴らしい塗装を行うことができます。このパンフレットは、システムスリーの製品を初めて使う人に役に立つものとなるでしょう。

●製品説明

[ シルバーチップ ヨットプライマー ]
シルバーチップ ヨットプライマーは、システムスリーWR-LPU用の研磨できる下地塗料として開発された水性の2液型マリンエポキシプライマーです。 ヨットプライマーはポリエステル、適切に下地処理された木材、金属、セメントなどに塗布できます。ヨットプライマーは、付着性の弱い塗料の下塗りとして、あるいはエポキシやビニルエステルへのトップコート前のバリヤーコートとして使用できます。ヨットプライマーは、溶剤型のものと同等の耐腐食性、塗膜厚さ、研磨性を持っています。さらに、ヨットプライマーは可燃性が無く、危険性の高い溶剤(HAPS)や重金属を含んでいません。ヨットプライマーは、エポキシ樹脂ベースのA剤と独自のポリアミドの硬化剤B剤から成っています。混合比は4:1で、よく混合すると水と油のエマルションを形成します。硬化すると、トップコートの見栄えを最大限に引き出す、均一で研磨しやすい状態になります。
ヨットプライマーは、非常に細かい欠陥しか埋めることはできません。そのためフェアリング用パテやエポキシコーティングや積層樹脂の代わりにはなりません。ヨットプライマーは最低2度塗りをおすすめします。もしかなり研磨することを予定しているなら3度塗りがよいでしょう。研磨することによってある程度は取り除かれますが、不透明性とトップコートの接着性を確保するのに十分な塗膜厚さが残っていなければなりません。 ヨットプライマーは、システムスリーのトップコートが滑らかで均一に塗装できるように作られていますが、2液型エポキシプライマーの上に塗布するほかのたいていのマリン用コーティングなら使用できるでしょう。プライマーの二つ目の機能は、隠ぺい力の劣る色のトップコートが均一で不透明に見えるようにすることです。無鉛赤、オレンジと黄色のトップコートは隠ぺい力が弱いので、下地が均一でないとまだらに見えてしまいます。ヨットプライマーを使うことで、より均一でまだらでない表面を作ることができます。 ヨットプライマーは、蒸発で乾燥し、温度に依存する主剤と硬化剤の硬化反応によって硬化します。触って乾燥していればプライマーの重ね塗りをおこなうことはできますが、硬化するまではトップコートを塗ってはいけません。硬化は、暖かい時なら約1日かかります。寒い時はもっとかかります。調べるには、指先を濡らしてこすってみると分かります。指先にプライマーが付けばまだ硬化していません。プライマーは硬化するまでは耐水性ではありません。雨や露、結露に合うと塗膜を傷めることがあります。プライマーは比較的堅い塗膜になります。そのため繊維や熱可塑性プラスチックのような柔軟性のあるものには適しません。
(※訳者注:シルバーチップヨットプライマーは当店では取り扱っておりません。)

[ WR-LPU ポリウレタントップコート ]
システムスリーのWR-LPUは、2液型水性リニアポリウレタンエナメルです。WR-LPUは、外観も性能も溶剤型のトップコートと同等です。WR-LPUは、クリヤーつやあり、クリヤーサテンと12色があります。
(※訳者注:当店では、クリヤーつやあり、クリヤーサテンとほかの一部の色しか取り扱っていません。)
WR-LPUは、塗料缶とボトル入りの架橋剤から成っています。WR-LPUは、架橋剤(クロスリンカー)無しでも非常に高性能な塗膜になります。しかし、クロスリンカーを加えるとより耐久性に優れた丈夫な塗膜になります。化学薬品や燃料に対する耐性がより向上します。また、クロスリンカーを加えない場合に比べつやが長持ちし塗料も長持ちします。クロスリンカーを加えない場合は、2週間以内なら研磨なしで塗り重ねができます。しかし、クロスリンカーを加えた場合は塗膜が非常に丈夫になるので、前の塗装から一日以上経ったら塗り重ねる前に研磨する必要があります。 最終塗装の時だけにクロスリンカーを加えると、耐久性は多少落とすことになるかもしれないが研磨を減らすことができます。クロスリンカーは、塗料中のポリウレタン樹脂と反応し、水とは ゆっくりと反応します。クロスリンカーを加えた塗料は20~24時間以上経つと耐久性向上の効果を失います。クロスリンカーの再追加は可能です。その場合塗料の性能を落とすことはありません。 色付きのWR-LPUは、半つやです。クリヤーのWR-LPUはつやありとサテンがあります。色付きの高光沢にしたい場合は、色付きを1~2回塗装してから、つやありのクリヤーを1~2回塗装するとよいでしょう。 水分が十分に蒸発すると、塗料は固まりはじめて指触乾燥の状態に至ります。気温が高い時は、塗料が十分に平滑に広がる前にこの状態になることがあります。これを解決するにはさらに希釈するとよいですが塗料は垂れやすくなります。唯一の解決法は、気温が下がるまで待つか、塗装室を閉め切って1クォートほどの水を空中にスプレーするか床を濡らして湿度を高くすることです。

メモ: 我々は、これらの材料が必要とする特別な顔料分散を使用して、工場ですべての色の塗料を作っています。1ガロンだけ、追加料金でカスタムカラーの調色ができます。その際は色合わせのためのサンプルが必要です。 (※訳者注:当店ではこのサービスの取次ぎはおこなっておりません。)
我々のトップコートを使うときは最低3回塗りで計画を立ててください。1-2回塗りでも十分に色が付いているように思えるかもしれませんが、それでは最大の保護効果を得るのに十分な塗膜厚さを持ちません。このような状況では、塗膜の風化が早く起こるかもしれません。 ポリウレタン塗料は優れた耐水性を持っていますが、喫水線より上にのみ使用すべきです。数ヶ月も浸水していると塗膜のブリスター(膨れ)を起こすかもしれません。 無垢の木材あるいはシステムスリーのエポキシでコーティングされた木材は、プライマーなしでWR-LPUのクリヤーあるいは色付きを塗装することができます。

●表面処理

システムスリーのクイックフェアーを使って塗装面の傷や欠陥を平滑にします。パテを研磨し、表面の細かい穴や傷を埋めるためクリヤーコートあるいは同様のエポキシシーラーで薄くコーティングします。塗装する面は、ほこり、グリス、油があってはなりません。ほこりを取り除くのに化学雑巾のようなものを使わないでください。これらは水をはじくワックスなどの物質を表面に残す可能性があります。水性塗料は、汚れた面では濡れにくいのです。
アルミニウム: 洗浄またはメーカーの指示に従ってエッチングプライマーを塗布してください。そのあとシルバーチップヨットプライマー塗布してください。
ウッド/エポキシやウッド/ポリエステルなどの複合材は、汚れ、油などの汚染物を取り除き、150番までのサンドペーパーで研磨してください。水かアルコールで濡らした布で研磨粉を全て取り除いてからプライマーを塗布します。
軟鋼はさび、油、汚れを取り除いてから化学的にエッチングするかサンドブラストをおこなってください。
木材は、、汚れ、油などの汚染物を取り除き、150番までのサンドペーパーで研磨してください。水かアルコールで濡らした布で研磨粉を全て取り除いてからプライマーを塗布します。

●塗装

温度:シルバーチップヨットプライマーとWR-LPUは気温13℃~29℃の範囲で使用してください。

湿度:湿度が高いほど塗料が濡れている時間が長くなります。塗料が濡れている間は、塗装に手を加えたりもでき、また乾く前に平滑に広がりやすくなります。

塗装面積:以下を目安にすることをおすすめします。
 シルバーチップヨットプライマー・・・・・18~23平方メートル/ガロン(200~250平方フィート/ガロン)
 WR-LPU ・・・・・ 32~37平方メートル/ガロン(350~400平方フィート/ガロン)

塗膜の厚さ:以下は、上記の推奨塗装面積に塗付したときのデータ

未乾燥時の塗膜厚乾燥時の塗膜厚
ヨットプライマー6~8ミル(0.15~0.2㎜)3~4ミル(0.08~0.10㎜)※
WR-LPU6~7ミル(0.15~0.18㎜)2.5~3ミル(0.06~0.08㎜)

※プライマーは研磨によってある程度削り取られます。
未乾燥の塗膜の厚さを測るには、フィルムシックネスゲージかノッチゲージを使ってください。これらはたいていの塗料店で手に入るでしょう。

(※訳者注:「ミル」は長さの単位。1ミル(mil)=1/1000インチ=0.0254㎜)

塗装器具:いずれの塗料も刷毛、ローラー、スプレーで塗装することができます。スプレー塗装が最良の結果をもたらします。水性エナメル用のHVLPスプレーは、空気量と塗料量の調整が非常にしやすいので、最もよい塗装ができるでしょう。 タービンタイプ、エアアシストエアレスいずれもでもよい結果が得られます。従来型のスプレーでも、空気圧を低くし塗料の量を増やすなど調整すれば使用できるでしょう。希釈量は機材の機能だけではなく周囲の気温や湿度にも依存します。気温が低い時と湿度が高い時は、WR-LPUのオープンタイムは長くなります。乾燥時にオレンジピール(ゆず肌)にならない最低限の希釈をしてください。最初の塗装の時はプライマーを希釈しないでください。WR-LPUは、希釈率20~25%くらいから試してください。ニードルとノズルチップの選択は機材によって異なるでしょう。水性エナメル塗装用にメーカーや販売店の推奨するものを使用してください。 次のことは混乱しやすいので注意してください。溶剤型や従来型のトップコートでは、エナメル用とポリウレタン用ではニードルやノズルの種類が異なります。 水性塗料ではそのような区別はありません。一般的な推奨ノズルサイズは1.0㎜です。タービンの空気はかなり温かくて乾燥しているのでWR-LPUの乾燥を速めます。タービンタイプのHVLP塗装の場合は、ホースを延長するとよいでしょう。ホース長が長くなれば空気を冷やすことができます。暖かくて乾燥しているときには、バケツに20リットルほどの冷たい水を入れ、その中に延長ホースをコイル状に沈めるとよいでしょう。
刷毛やローラーによる塗装でも満足行く結果が得られるでしょう。刷毛塗装の場合は、高品質の合成毛刷毛を使用してください。 ローラー塗装の場合は、3~6㎜程度の短毛ローラーを使ってください。

シルバーチップヨットプライマー: もし希釈が必要な場合はきれいな水を使用してください。刷毛や塗装器具は石けん水で洗浄してください。プライマーは硬化すると容易に研磨できます。100~120番くらいから始めて220~320番で研磨しトップコートに備えます。サンダーの種類によって適したサンドペーパーの番手は異なります。一つ細かい番手に変えて、その前の粗い番手の研磨痕を消していきます。研磨の傷はトップコート仕上げの後からも見えます。硬化したヨットプライマーは水研ぎも空研ぎもできます。作品と作業場からすべてのほこりを取り除きます。研磨面にグリスや油が付いていないことを確認したらトップコートの塗装に進みます。

WR-LPUトップコート: クロスリンカーの混合比は、塗料1ガロンに対してクロスリンカー2オンス、あるいは塗料1オンスに対してクロスリンカー8滴です。トップコートは、きれいな水で希釈することができます。希釈の割合は、環境の状況と塗装方法によって変わります。最大で30%までがおすすめです。 最適な希釈割合は、温度と湿度によって変わります。プライマーに比べるとWR-LPUの方が、塗装するときに、より状況に影響されます。暑い乾燥したときによい塗装をおこなうのは非常に難しいです。なぜなら、スプレー塗装では塗装面に塗料が付く前に乾燥してしまいます。刷毛やローラー塗装では、塗料が平滑に広がる前に乾燥してしまうからです。 何時間も直射日光に当たった面には塗装してはいけません。塗装面が熱くなっていると塗料が平滑に広がる前に乾燥してしまうからです。 スプレーするとき、同じ場所に何度も軽く吹き付けるようにガンを動かします。これが最良の結果をもたらすでしょう。塗料の粒が平らに広がりながら一体化し塗膜を作っていきます。 刷毛塗りするときは、最初に塗料を塗り広げ、すでに塗った所に向けてゆっくりと長いストロークで刷毛を動かします。 ローラー塗装の場合は、前述した短毛のローラーを使ってください。塗った後に乾いたフォームブラシあるいは刷毛で軽く撫でて気泡をつぶします。これは「ローリングアンドチッピング」と呼ばれます。
最初の塗装がセットし軽く触っても壊れない状態になったらすぐにでも塗り重ねはできます。気温27℃で湿度50%ならば、30分くらいかかります。1時間くらい経てば最初の塗装にマスキングもできます。 クロスリンカーを加えたコーティングへの塗り重ねは8時間以内におこなってください。 クロスリンカーを加えていないコーティングへの塗り重ねは、約2週間以内ならば研磨することなしでおこなえます。これ以上時間が経った場合は、始めの塗装をツヤがなくなるまで研磨しなければなりません。WR-LPUは最低3回塗り重ねてください。研磨とバフ掛けおこなうなら4回塗り重ねてください。 耐久性を最大にするため、WR-LPUの最後の塗装にはクロスリンカーを加えるとよいでしょう。これは、耐溶剤性、耐化学薬品性を向上させ、磨耗や傷にも強くなります。クロスリンカーを加えられた塗装は、4日から7日で90%程度に硬化します。しかし、ポリウレタンの性能を100%発揮できるには約2週間かかるでしょう。例えば、ボートの船体に塗装した場合、それまでは水に浮かべないでください。クリヤーコートエポキシの上にWR-LPUのクリヤーを塗ると、木材を美しく仕上げ、変色や退色を防ぐことができます。

バフ掛けと磨き: さらにハイレベルのつやを望むなら、硬化した塗料に研磨とバフ掛けをおこないます。600番で始めて、だんだん目を細かくして1500番まで水研ぎします。2500番相当のコンパウンドでバフ掛けし、3MのFinesse-Itのようなもの(研磨剤)で仕上げてください。

クリーンアップ: プライマーとトップコートは使用後直ちに水で洗うこと。刷毛や塗装器具に付着した乾いたWR-LPUは、消毒用アルコールに一晩浸けて取り除いてください。

塗装のヒント: 事前に不要な材料に塗装して練習してください。部材や板へのマスキングは塗料を混合する前におこなってください。低粘度塗料に適した高品質のマスキングテープを使用してください。塗装後にテープの端を親指の爪あるいはスプーンの腹で押して密着させてください。マスキングテープは、塗料が乾燥する前、塗料が流れなくなったらできるだけ早く取り除いてください。塗料の飛沫が飛散して付着するのを防ぐため、近接した場所はすべて覆ってください。
もし、滑り止めのデッキや床にしたいときは、塗装するときにシステムスリーのノンスキッドを使ってください。滑り止めにしたい場所を塗装し、濡れているときにノンスキッドを撒き乾燥させます。そのあと粒を固定するために最低1回は塗装をおこなってください。システムスリーのノンスキッドは、透明なポリカーボネイトプラスチック製で、軽くて長持ちします。

安全と取扱い: これらの製品は深刻な危険性は示しませんが、使用には多少の予防措置をとる必要があります。塗料が皮膚に付かないようにしてください。硬化したWR-LPUは強力な化学薬品を使わないと取り除けません。WR-LPUのクロスリンカーとシルバーチップヨットエナメルの活性剤は皮膚感作性があります。これらは長期間の繰り返しの接触によって深刻なアレルギー反応を起こす可能性があります。活性剤以外の水と混合された製品は皮膚に付いたらすぐに水で洗い流してください。活性剤が付いた場合は、温かい石けん水で洗ってください。目に入った場合は、大量の水で洗い流しすぐに医師の診察を受けてください。飲み込まないでください。子供の手の届かない所に置いてください。ローラーや刷毛で塗装するときは防毒マスクを着用する必要はありません。スプレーするときは、NIOSH認可の有機ガス用の防毒マスクを着用してください。

質問とコメントこの項の訳は省略します。

保証と断り書き: ここに提示される情報は、塗装だけのガイドとして提供されます。 それは、製品の仕様についてのものではありません。 我々は、このパンフレットに示される情報が正確なことを確実とするために出来るだけ努力しましたが、我々は使用者の失敗に対して責任がありません。 我々は、これらの製品の潜在的ユーザーに製品を取り扱う方法を学ぶために若干の実験をするようおすすめします。 これらの製品は、適合性や目的については保証はありません。 システムスリーレジン社は、不良品についての返金あるいは交換についてのみ責任を持ちますが、これらの製品の使用のために起こっている付随的・派生的損害に対して責任を持ちません。

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